――水槽に沈む金魚鉢を見ている。六月の末路、螺旋構造の硝子とガラスが触れあうこともない青い水20cmの中では、未来と過去を啄ばむ死にぞこないの上海金魚の群れが、今にも酸素の世界に浮かびそうな。 僕らは青に碧い氷を注がなければならない。今にも澱みそ…
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