haiirosan's diary

散文とか

2020-04-29から1日間の記事一覧

カテーテルの姦悪と錆びたベッド

雨音が硝子を炭化させる。 変拍子の化学式が揺らぐ時、 イロは血を纏い水は意識を喪った。 鴎はいつも死体だけを赦して、 いつかの冬の花火も、 黄昏の電線から飛び立つ鴉も、 夕陽のような記憶と共に薄れてゆく。 薄氷、水中花咲き乱れ、水槽は不審死が彷徨…