haiirosan's diary

散文とか

指先でなぞる、水無月の砂漠

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水無月の乾いた朝、僕らが顔と血管を洗う井戸から這い出る千里眼の「あの娘」の白装束は今日も湿りきっていて、それは幾百ページにも及ぶ邪神教の楽譜のような緻密さと明滅さに充ちているような。
そう、僕は君のことを知らない痴れ者だけれど、君は僕のことをシッテイルから、こうして力ずくで皮膚を剥ごうとするんだよね。そう云って見上げた真昼の空は充血した赤い無垢が何処までもどこまでも広がっていて、そのパノラマに消えた何時かのあの人も忘れられるかのような肉感的な痛みに情感も無くsentimentalな振りすらも出来ない6月。
そう、真っ暗森の中、人は皆独りという当たり前でありながら、どうしても認められない真実を拒む若さと幼さは、結局あの湖から立ち込める腐臭に異臭、苦渋に懐柔するのが大人だと彼は云ったから、汚い穢い不潔極まる胆汁垂れ流すまで一人で鮒釣りでも。
2015、 ヘーゼルナッツすら腐る、亜熱帯の何処か。
1,眼球の群れがブレーカーと神を堕とす
2,白い手痴れ者のバスケットボールと錆びたKnife
3,千の天使がアイリス・ガーベラを口に含んだまま切り開かれた柳川鍋を食すか?
4,僕の悪夢が現実になったら、摩擦しあう熱と冷めた感情の交差点はどんなにか淫靡か!
5,串刺しに為るのは看護婦か×の黒衣か或は爆竹を埋め込まれた蛙の三拍子
6,炭に滴る肉汁を待つことも出来ずアブラカタマリにへばりついてiPhoneを弄ぶ君を心から軽蔑するよ!
――さて、以上六項目から君達は一体何を創造すると言われれば、「そうだな、貴方は叉は貴女は三番目の和式toiletで朱よりも蒼、いや黄色を選ぶべきだ」と応えるべきだと思う。
だって僕は少なくともまぶたの裏で3.3FD7の夕景のなかで綺麗なあの娘とポートワインを注いだglassの暴力的な破片で互いの薬指の先と白い手首に走る頸動脈を深く深く切り裂くことが出来たのだから、これ以上喪う?それとも――