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haiirosan's diary

散文とか

Lilac Wine

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午前6時、時も空も間違いを犯した秋のある日、暮れなずむ甘い海に雁が飛び交う。
理想郷に向かっているのか 最南端 幻燈の先の葬列
彼らは滑空していたのか、それとも過ちに溺れていただけなのか、僕には分からなかった。

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紅茶に溶ける砂糖は夕雲 檸檬の輪切りは夕日
紅茶に浮かべるミントは朝鮮朝顔の擬装

昏睡 午睡 睡蓮の花が散る夢
目を閉じれば世界の終わり
目を開ければ人生の終り
目を逸らせば そこらじゅうに僕の変死体

ここに散る悪夢に朝焼けのパンを求める流浪の民
二日酔いの復活祭 イースター トースターの失火
嗚呼、神よ。 紙幣で買う紙の上の神の言葉よりも、僕は750mlのLilac Wineを買うのです。

酔いが醒めて 潮風に惹かれる
赤いグラスが透明に変わるとき 心も透き通るような
そして永遠の海抜-の場所で塩と水に抱かれるのさ