haiirosan's diary

散文とか

Parallel Crawl

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ビー玉が眼球に変換される時、私は世界からの視覚を喪った。
水を漂うミズ、空を這うソラ
私を見る彼らはレンズ越しのショーケースの中。値札の無いマネキンからは赤い血が流れている。
だが、走る重軽傷者を差別するなというデモは私の死体を引き摺り、生き証人ならぬ死証人として曝す。白日の死の商人、落日のシャウエンの色は?

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スクリーンの中は僕らの死体に満ちている。
隠すため、隠すために僕らは針葉樹林で麺硬めを頼むが、其処に空腹の落とし穴があることにクレイモアは気づいていない。
鳥居は揺れる、金魚が浮かぶ、うかばれない生活。
死生観、焼かない肉、切らない野菜、鱈の中の鱈
私は何の話をしているか忘れてしまった。
夕暮れの茜に切り刻まれた、机のない教室。花が散る刹那は季節がもう春を迎えたことを告げる。
春に散る花、此処がどこなのか私には行方不明であるが、彼らにとっても行方不明であるのだろうか。

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永遠の球体は死すら無かったことにしているような