haiirosan's diary

散文とか

The Sound Of Dyeing A Cocktail Tone

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ドレスを着た柑橘達が鉄風にスライスされる
悲鳴の旋律 カクテルの歓喜 ワールドカップ敗退
そう、街頭テレビジョンに映る轢死体みたいな切断、重症対象は僕ぼくボクと三連符で裏拍子。
「踵で規制線蹂躙スタッカート、人身投身即身仏
匿名が呟くツイートがコンクリートで死んでも、無色透明なJKはリツイートの果てに辿り着く赤の広場のチャイナブルーは知らないって喚く傍ら、深紅と黄疸のマックのフィレオフィッシュの真実については誰もが無言だ。
サッカーボールが白黒だって決めたのは誰?
エレキギターに視神経を張るなと決めたのは誰?
シンデレラがリズムを乱す度に
僕の馬車馬は輪切りにされる
桃色のステーキ肉→腐敗しそうな桃缶の悪夢、それとも虚ろな空腹と消費期限。
僕は薔薇色が珊瑚礁を犯す夜に君を迎えにいくふりをしたいけれど、視えない魔女が海抜0mを赦さない。
それを横目に赤蟻の群れが暗い暗い世界を血塗れにすれば、鉄塔張り巡らされた神経は鈍色のまま、月光に旋律を捧げる。遊牧民の雲を処断するような、白磁の流星に終着点を与えるような、鋭い、鋭い音を。

ファックシェイクダックシェイクバニラシェイククラックシェイクブレイクシェイククックシェイクマニラデシェイクイラクデシェイク
中近東遠近法破傷風に香料と銃弾フィルイン
8bit間違えた8beatで踊り明かせば
やがて砂塵の翠雨が氷点下を濾過し
杖にすがる賢者の讃歌に福音とノイズが染みる
太陽と夕日が溶け合う刹那に
迷宮の運命を知る由も無い彼女の青い服に
茜空を彩る燃え上がったセドリックとクレイモア
カクテルに溺れるレモンライムの臓器に

――僕らは13番カウンターで、色を求め音を求めながら、透明なロックアイスの裸が溶けゆく場面をずっと眺めていた。