haiirosan's diary

散文とか

NIRVANAそしてKCと私

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 Go away,get away,stay away.私がまだ十代半ばの頃、埃まみれのリビング、安物のスピーカーの奥から「彼」は悲痛であり頽廃的な声で何時までも叫び続けていた。狂いそうな午後1時、学校も家も全てが退屈で鬱屈なあの頃の記憶は偽りか真実か?

――十代の苦痛は効果満点だった、這い上がることすらアンタの草臥れた臍の緒にすがるしかない、なんて。札束、蚊、Albiniの嘘、ともかく俺は銃は持っていない、そう銃は持っていないが彼女が云うには「女王の紅茶は私の小便」だという。それがどうしたかって?私はどうしても退屈で飽きっぽいから君に縋ろうとしたけれど、信仰に剃った頭の中で楽しませてくれた君は憎め、おまえの敵を憎めと嘯く、それに対する惨めな返しは、俺のどこが悪いんだ?俺は一体何を考えているんだろうってね。

 さあ、明りを消そう、俺を犯してくれ。それからお前は幸せに思うのだろう?春は今ここに訪れるけれど、それは売春婦でパパの小さな娘はもう娘じゃないからアルコールをくれよアルコールを返してくれよ!と喚くDownerはアテにならない悲観主義者。そう、オレは何一つ後悔していない。真実は偏執狂の中にある、日曜の朝の蝋燭、幽霊が怖い、文学の王として胸をはる蠅、ビュージェット湾の魔女裁判

 差しつかえなければバラバラにしたい痛み、恥辱的な痛み、90sも半ば,偽りのAlternative,Grungeのモノマネで嘲るbeasty boysの的確さ。ヘロインのプールに沈みかけた彼の魚座の目つきはメキシカン・シーフードを思いだすかい?気安い少女な君は何処で眠っているのだろう。涅槃の橋の下か、高校か、フロイドの床屋か。Aero或いはZEPPLINを聴きながら俺は牛を喰うけれど、黒は黒さとハッキリと云いたい、だって神様がこの地球に俺を送りこんでくれたんですから、そしてこんなネガティヴな下衆野郎にも渇望があるなんてすごく恵まれていると思うのですから。

 ――全てに謝罪する彼が掻き鳴らすギター、そして彼が描く埋葬される世界は、彼のバンドメイトからすらも「人生を否定する歌だった」と何時かの文面で言われていた。然し、その歌が十代半ばから今に至っても、私の心に沁みるものであり、それは暗い暗い生活に群れるマネキン共の首をストラトキャスターで叩き飛ばす生々しい夢を見そうな、そんなフィードバックが、お前の匂いが微かに残るヘッドフォンから永延と続いている。