ビルから見た景色が自然と燃える
赤 朱 紅時々黒
均衡を焦がす空のオーブン 不自然な故障は北 核 咲く風邪 咳がわざとらしい
60 太陽 自殺したあの娘の日記
最期の風景 その日すら何も変わらず
彼女の日々は夕暮れに染まっていて
綴る死んだ君は5時から6時だけは「心も生きていた」
そして 皆黒焦げ いや、僕らはとうの昔に炭化していた
檸檬がはぜる 季節の外れ
黄色に君はオムレツか柑橘か
檸檬と丸善
卵のメランコリー
楕円のハーモニー
悩む間に間に 明日の死装束は間に合わせだろ?
夕景 遊撃手の立ち位置
ユニフォーム 白か赤か
風景を写す僕の人生は失策続きで失格済
夕焼けの傷 身体を交わす時も傷については云わない
不意のアイロン 意図したアイロニー
私は傷だらけで さて未来はあるのか
夕焼けこやけに明日は見えない 鴉も這いずる水曜日
濡れた路上で叫ぶ新聞
「 」
新宿 咲かない号外
中身が無いのはいつか独りで視た
夏の裸体と死体と一緒なのさ