haiirosan's diary

散文とか

雨が雪に変わる時、鉄塔には誰もいない

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茜の季節 夏が暴走する矛盾と理不尽

現代の文化は冷房
近代文明は団扇
僕らの戦争は氷を求めることじゃない
彼らの紛争は地域不詳の何処かの街

ああ、かき氷で心臓麻痺、或いは心不全で死ねたらいいなと思いながら
早10年。
ガリガリ君、彼には(さん)をつけないと。
彼が産まれてから何年だ?
あの青 彼の藍
そろそろ円形脱毛症以上ができても良い歳じゃないか
冷めきった庫内で 彼は健全なまま何十年

そう、最果ての国にいるような
最悪の暮らしにいるような
彩色の蜩を愛でるような 幻覚の夏

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夏が終わり 一重 二重
死ねば誰もが他人の世界に行ける
死ねば君にも笑みが戻る
蒲団を嗅ぐまもなく、アンタは窒息死
俺或いは何処かの誰かも最悪だから、毎晩最果ての夢をみて
そして最低の気分で死んだように生きている

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