haiirosan's diary

散文とか

心臓飛び散った5分前の世界

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私の網膜を潰れたアメ車のチャイニーズシンドローム、それに麻辣な想像に浸るアーシュラーのVRが染める。
赤い砂漠、転がる1000の心臓はホールトマトみたいだ。ビーチで貪るパイ、Leechが啜る愛っていうか汚れた血
落下傘の春、車輪の下、滴る垂れ桜或いは十二指腸それとも凍ったままのジントニック。火の粉、手首の血、スプレーに火をつけて(完) 偽善者のアイシングが間に合わない彼女の世界はベスビオ火山のマスクの中で完結していて、それが綺麗だとはまさに埃の歌が咽を音頭をとることに似ていた。

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核の死、四角なレゴパーティー、死角からマチェット。そうして刻まれた彼らは夜になってから朝を思い出す。
雨音の幻聴と視聴覚室の針が狂ったレコードプレイヤー。モーツァルトのワルツに浸るレナード・コーエンの幻覚。
水溜まり、懐かしさの拳銃、儚さのダガーナイフ
彼が切り刻んだのはジャックと豆の木だから、彼が処刑されたのは絵本の世界の中だと。
ランタンの悲劇、雨に濡れたぼんぼり

葬列に並ぶ白衣の目的はリラのワインだってこと。
葬列に並ぶ黒衣の目的は水のようなワインのような夜のような水のようなワインのように水のようなワインのようで水にようはワインなようが水にワインがようで夜がワインが水がワインが水。

最果てのキッチン、彼女は見えないポークビーンズを煮込みながら、そう呟いていた。けれど、彼と彼女の赤い世界は煮崩れる豆と豚のようだと、世界の終わり氏が笑うことについて、裁判員は血混じりの涙を流すことしか出来なかった。

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私のスケッチが描く春は、どうしても人身事故の夢しか視ない。空腹の幸福、空白に禍福、青空に飛び交う血管は現実との解離。それとも否定。
絵具が切れたこと、アルコールが切れることが怖いと私はローカル線某駅ホームで呟いていたらしい。目が覚めると私は逆行する時間の中にいた。ローカル線某駅ホームで呟いている私、空缶にスピリタスアスピリンに礼拝、礼拝堂の私は私じゃない。逆さ十字、悪魔にも売れない魂、悪魔の証明を神は傍観する。そして目眩と共に墜落する私を見届けた私は私のまま何時かのオフィーリアのように散っていった。

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