haiirosan's diary

散文とか

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雨が網膜剥離を起こす。右目0.1が贖罪されるメリーゴーランドの終点であれば、凍てついた3卓に遺された無言の遺言書とチョコレートサンデーの水滴は90%、

空席待ちと空白
左眼に映る鏡/鏡は私じゃない気がした。私を反転させて(ワタシ)、
雨に濡れたシリアルだけが華やぐホテルの窓辺は海辺みたいだ

五月雨に平行感覚を喪った夜、世界線を掻き消す五線譜の唸りに沈黙であるべきショッピングモールは珈琲色の深い闇に呑み込まれる。――何処かで鳥達が哀歌を歌っていた気がした、或いは夢なのか白を亡くしたレムなのか、永遠に渇くことのない翡翠の造花が嗤っていたような気がしたscreen81372501

嵐の痕に空白だけが碧と共に遺された、遺失物管理の地下0階は改行に塗れて、教室には縊死対が刻むリズムが3/4を描く夢が浸食する。何をなのだろうか?新聞記事38面、終焉の夕暮れはモノクロで若しかしたら白日の凶行だったのかもしれないけれど、今日も世界は虚ろと輪廻の蒼白に溺れている。

逆さまの蝶が地下室-204号をノックする。無音の住人、無言のチェーン、揺れるカーテンが行方不明者を奏でる。やがて静寂に浸されたカーディガンを焦がす煙草と銃弾、Viridian Chordをそっと撫でれば、誰もいない世界からのチャイムが穏やかに忍び寄るから――

――やがて氷漬けの宇宙にチョコレートミントが踊る、流星は誰もが何となく行方不明、惑星は沈黙に溺れている。翡翠色の世界線をそっと跨げば、ファーマシーに駆け込む為の徒競走のピストルは永遠に空砲のままだ。