haiirosan's diary

散文とか

カナリアのラジオシフター

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終焉を迎える-4,柑橘と藍色殺人の不明瞭に彼方のピエロとボウリング・ピン、轢断偽装死体、嘆きの水瓶で笑うラジオシフター、
香料
轟音呻く高架上に遺された君の赤い靴がそっと忍び寄って――

夕刻の打ち上げ花火に沈む夜空の深度は
夕刻の打ち上げ花火に砕ける夢のカケラの行方は
夕刻の打ち上げ花火に融けるかき氷のイロは__

藍色の空に赤が滲む時、それは終わりの標だと君は嬉々として歌った。
彼方のカナリアは行方不明
街は緩やかに瓦解して
海辺の悲鳴が国境線上に響くとき
エンドロールだけは穏やかに円転していた。

「蒼白の無効」はアスファルトの暁が揺らぐ臨界点で決議された
白骨化した握手の形骸化に
(3)がAIの網膜にちらつく
揚羽蝶の嵐 蛾の誤認
認識を無意識に比喩して
心臓は暗喩へと歩みを進める

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