haiirosan's diary

散文とか

空白のプール、鬼門と不協和音に__

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緩やかな業火に影絵が溺れる
輪郭すら喪った「誰そ彼」に
私は赤い靴を求めて彷徨う
裸足の熱傷
青い砂漠
淡い帳
葬送


音色がイロを喪う
音がワタシノ意識から
剥離する
鼓膜の楽園?
網膜の獄炎?
「鬼門をくぐり抜けたから__」
シームレス
シームレス
冤罪少女は水死体のまま、空白のプールの中でそう囁いた。
指先の色だけが、アスファルト
しがみついては崩れ
しがみついては崩れ
淡い業火と劈くような悲鳴、哄笑。
歩道橋にて、血溜まりの紫陽花に焼かれる彼には、誰一人として見向きもしないのに。
貴女の包丁と返り血
彼の傷痕から滲みる「無」
逆さま+-%はざまさ かしまレイコノロイハとけないJPOP3:00JUNKFUCKシロップ入りスターバックスデトックス
「祈り、愛、政治、宗教、淫らな死」
俺らは此処で何を燃やせばいいのか?

裸体の美術館
僕らは死体のような目
硝子の浮遊
死、死体を叫ぶな!
批評家は不協和音を奏でる
欠損の×弦
空白の座標に
私は(無)しかないから、
――貴女は高らかな叫び
穴の空いたベッド
汚れなきウェディングドレス
血、血、敗血の悲鳴
水色と記録
不協和音の鉄塔
影色の彼女の首を轢断したのは
傘に憑かれた裸足の少女だった
破れたノート
錆びた鉈
血を流すピン留め写真と記憶
止まない雨が隠滅する色彩に、君はいつまでも壊れたソプラノを捧げて__