haiirosan's diary

散文とか

最期に彩られたラストシーン

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誰かの絵画が磔にされていた。
赤い血を吐きだす雪景色はもう夏を忘れたまま、最期のグラスワインを喪失してしまう。
夢現な物語は、渇ききったフィルターは、いつも心に清潔なバタフライ・ナイフを突き刺す。
もう零す血すら無くても、深々と。

浮き沈みを繰り返す死体の蒼白さに、ストリップ劇場は十字架の清廉さを保つべくコンタクトレンズの手を離さずにいた。けれど、IE上は鍵盤の交通事故を逆さまの首吊りとハンバーガーの轢死体はラストシーンで歯車が何故止まったのかを××はどう解釈するのか?

何故か、見知らぬ彼或いは彼女達の殺意は密林に隠れるが如く。机上のシェパーズパイと空論を轢断死体に変換するのは紛れもなく錆びたアイスピックだったから、私は血痕を一滴たりともカーペットに零してはならない気がした。
――音を立てれば死が待っている。終わりは深刻な恐怖の始まりでしかなかった。
――死はエレベーターと夕景の狭間で、揺蕩いながら手招きを繰り返す。
(存在しないはずの11階)
不意に音の途絶えた外界、暗闇に溺死した幹線道路、彼らがその先を求めて踏み出した一歩に、ひどく無機質な白い手が絡みつく。