haiirosan's diary

散文とか

奇数の首と春うらら


鬱金色惑いし臓器へべけれて
死んだ眼のまま何処へゆくやら
――混濁した春うらら、葉桜に揺らぐ蝶々を誤認した色彩、幽かに香る現の憂鬱――退屈だらけの夢に圧し切られた奇数の首。
……疵口から零れた敗血が、再び死の誘惑と刹那の春を描きだす。
無垢の斬首、椿頸墜ちて、葉桜は再び春を取り戻す。救済なき黒を湛えた血に染まる、暗い暗い茜色を纏って。
轢断されたスクリーン、階層の螺旋階段瓦解して、水中は水なき酸素に浸る。尾を引く黄昏時……死んだ眼のまま漂う春は焦熱すら渇ききってゆく――
正体不明の紅梅イロ、自らの名を求めて曇天の世界を彷徨う。
その花肌を少しずつ血と季節で染められながら。