反転しない平行世界に、幽かな波紋は反故を示す。
水面に揺らぐ、貴女を殺す為だけのウイルスのような矛盾と抽象性に彩られた水曜日のドラマ。
周回遅れの物語は、微細な瞳孔の揺らぎにすら、匿名性のクレームと革命を蓄積する。
胡蝶の夢、不可視の歪みに覆われて……
此処はブラウン管の庭
形而上を盲信する巡礼者は、一様に死の香水を携え、造花を模した紅き国旗の傀儡と化していた。
香り立つ血を模した食紅
紅花畑に眠るリボルバー
ラストシーンの硝煙は、きっと空砲のはずさ。
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桃 色の血小板は奇数に開封された
壊死に色づく骨を抱擁する
かつての白磁を忘却したかのように……