haiirosan's diary

散文とか

04160419

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蒼穹に凍てついたソーダ水に
不明瞭な着色料が這い回る
4月の澄み切った空白は
瞬く間に彼方へと消えてゆくから
青から灰色のアスファルトへと
身を投げる彼女らは桃色の裸足のまま
その先を見ることなく弔われて――
血の焦げる匂いがした逢魔ヶ時
藍マントの脊髄を愛撫する4
赤い靴沈むプールサイド
半透明の青に投擲された林檎
水彩の殺人痕 コンタクトレンズ
季節外れの花火と蜜柑飴
白骨化した左手
不可視の右手
3番目をノックすれば
救済措置が施されると誰かが言っていたけれど__
赤蟻が水色のキャンバスを引き千切る。
緑衣の鬼の斬首、
揺り篭に投げ込まれる手榴弾の刹那、
淡い音階に浮游する午後は瞬く間に
閻獄の黙示録を詠唱するランドセルに溢れ、
車道を埋め尽くす林檎の口紅はいつも――