haiirosan's diary

散文とか

2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

赫と蒼が収斂して、僕らは散りゆくだけ

ステンドグラスが砕け散る刹那、教会の鐘は無慈悲を刻み、あまりにも眩し過ぎる光が僕らを焦がす。 フリージアカラーの空を漂うアークバードの獄炎、ブルーバード去った街に、鉛色のサイレンが鳴り響く。 散らばる色、散らばる光、散らばる―― 散りゆく羽、散…

夕暮れのエンドロール

https://youtu.be/sq0OvoDvWK4夕暮れに青が変色する 時計は9時のまま茜色 唸るサイレン 夢見る機械空は燃えあがっているけど 街は凍てついた灰色のまま 救いも報いも無い日々 長すぎるロードムービー赤く揺れるカラス 孤独なスカート墜落して 無言の鉄塔 世…

4の部屋で膝を抱える私は、

四の無い夕暮れ、チョークが刻む排水溝の猟奇死体にマリアと犬はキスをする夢を見たい。 首を吊ったままのマリア、 僕らは君も彼もこわいから 君らは僕も彼女もこわいから みんなこわいから 僕はソーダポップとワルツを踊る いつか、いつの間にか消える泡沫 …

1209

時計狂って、町は傍観 多分夕暮れが蒼く染まる。 赤、朱、茜色 哀を愛と誤り 藍と青の境界 夕景が蒼いのは世界の終わりの知らせ。 屋上でそう云った二人が墜ちる刹那は新聞38面に収まる 1面にリーグ優勝 39面にパンデミックの知らせ 救いのない報道 救いよう…

反転する蒼に運動会は死体しかない

蒼に殉ずる季節の残り香、ベッドの下の彼或いは彼女が残した包丁にへばりつく埃、グラスに残されたままのビールの老い。 テーブルに突き刺さったアーミーナイフが喚く朝 テーブルクロスだけを丁寧に焦がす朝 フレンチトーストで形成された自殺の名所 フレン…