haiirosan's diary

散文とか

2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

パピエ・マッシュが人魚の財布に沈む夢

ある種の海藻に甲種の蜂が絡みつく。此処はキャスター、メンソール、マルボロの宝船が浮かぶ、ざらついた海辺。純粋だった君が傷だらけの裸足で歩いた、何時かの砂浜は偽物の真珠に身を焦がした哀れな貴婦人達の深爪から垂れ落ちる粘液と、腐りきったラズベ…

散る桜、遺る櫻は果たして本当に幸福と云えるのか?

Cogito ergo sum,コギト・エルゴ・スム…… 海月のように永延と電線が揺れる街。陰月の色褪せた世界に蝶々の様な桜吹雪が舞い踊る中、俯きながら彷徨う君は、かの有名なデカルトの言葉を3秒ごとに呟き続けていた。そして、唇も声も枯れ果て、刹那の桜が淡く死…

Ennui

赫に染まる肌色の砂漠 滲む痛みはアンニュイ? 陽炎揺らぎ 移ろう世界に絶望 もう誰も何も望めない正解 右往左往戸惑う 迷宮で描く無数の謝罪 雑踏の中、僕は独り 熱砂に渇く涙 絡む手足 照らすネオンに「答えなんて無い」 枯れ果てる百合 疲れ切った君と溜…

NIRVANAそしてKCと私

Go away,get away,stay away.私がまだ十代半ばの頃、埃まみれのリビング、安物のスピーカーの奥から「彼」は悲痛であり頽廃的な声で何時までも叫び続けていた。狂いそうな午後1時、学校も家も全てが退屈で鬱屈なあの頃の記憶は偽りか真実か? ――十代の苦痛…