haiirosan's diary

散文とか

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

真夜中/朝明けのバター

真夜中、独り奔るバイパス 煤けたコンバース 湿気た煙草は握り潰した 咽喉を鳴らす黒猫は妖艶さ 歩道橋 見下す車道 ネオンとヘッドライト 虹色の情景 最果て 午前一時 斜陽気分 鋼鉄の夜、肉体が砕ける 朱色の光景 は幻? 午前三時 魂 浮遊セリ 溶鉄せし夜、…

Cannabisの白昼夢

翡翠色 光に焼かれ 影に抱かれ 朝を迎え赤いカーテンから覗く 街角の嘆き、乾涸びた空 唖唖、昼食だ 中傷だ スクリーンが喚く単語が 幾何学模様を網膜に刻む 山高帽の富豪が杖を失くすが、彼女達は気にも留めなかった Hi-Lite 煙草の吸殻 歩道の亡骸 刹那に…

夕暮の水槽

夕暮時、「私の」終末の日、目を細めて覗いた水槽には、確かにあの日水死した少女の死体が未だにうつらうつらと浮かんでいた。水面で円を描く鯉の群れ、私があの日に還るには、その穏やかな渦に飛び込み、息絶えることしか……。 薄緑色の水槽、死体の胎内にい…

雨曝しの明け方、逆行する正常にうな垂れていた

雨音がざらつく午前八時、靴音で溢れる無機質な改札の、間断なく鳴り続ける小刻みで無慈悲な切符を切る音色。電光掲示板には今日も赤字による「×××線、×××駅~×××駅における人身事故の為……」という表示がけばけばしく表され、その人身事故を起こした人物が実…

最近良く聴いてんけど、オススメじゃけえ聴いてみんしゃい的な。

・Truckfighters https://www.youtube.com/watch?v=TGl8nFGxmXo 重戦車の如きベースとジャンキーっぽいギターが爆走しまくるストーナー/スラッジかと思いきや、KYUSS時代のジョン・ガルシアを彷彿とさせる、情感のこもった歌とオリエンタル且つ叙情的なフレ…

秋の水牢

廻る廻る夢現と幻覚の中、私はクーラーの下のアイスキャンディが溶けるまでの数週間の間、翡翠­色と紅色が絡みあう水牢で踊り続けていた。 ダイス模様のダンスホール、ストロベリー・ダイキリがなみなみと注がれたグラス越しに覗く、白黒赤が織り成すおてん…

凍狂 Psychedelic garden

何処からか祭り囃子がドドンと鳴り響く午後二時、10月半ばの渇ききった風に扇がれ、私は山手線M駅に降り立った。 降りた刹那に気づいた、電車の外壁にへばりつく、6mはあろうかという虹色の巨大なヤモリの存在。派手な身体の色とは裏腹に、彼はどこか淋し…

睡魔草の泥酔、死霊草は「ほとけぐさ」と読む

……焼酎、しょうちゅう、ショーチュー…Si…tyu……ビーフシチュー、杏露酒? ねこぢるが自ら作品内でアル中の父親に関して、僅かながらではあるがキャラクターを通して彼について語るシーンを読み進めると共に、薄暮の夕景と共に彼女はクライクライ影を居間に落…