haiirosan's diary

散文とか

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

薔薇と彼岸花のイロゴトはモノクロ

イロゴトのモノクロとカケゴト、喪うフィルムに君の33巻は存在しないから、 燃えあがる車輪に刻まれた夕暮、季節から離脱した貴女のワンピースは灰燼と変換され__プールサイドの悲鳴、蝙蝠傘に抉られた心臓の色はモノクロ、渇ききった哀歌と止まない雨に、…

血を拭う為のドレス、ドレスコードの無い704号室

皆殺しの12月に水槽は貴女の心肺を解かし続ける。青ざめた太陽とシャンデリア、ライ麦に隠された9mmの薬莢。__全ては点滴に映る君の真相だと、704号室の花瓶が砕け散った刹那にベッドの下のナイフだけが、そっと笑みを零す。 刻まれた牡丹をひとひらひとひ…

「始めから狂っていた」

眠りの森の花々に抱かれて、私の夢魔は無垢なまま暴かれる。更新の無い未来、崩れゆく日々、濁る瞳に救済は無いから。秋麗の執行猶予は人々の記憶から掻き消され、色と旋律を喪った12月の瓶詰の中で、70916-0のビルの曇りきった硝子を愛撫している。 錆びゆ…

葬秋の惨殺死体と328/537ml

逢魔ヶ時が血に染まる050×、私の左眼に目隠し鬼がそっと終幕を告げた。 赤2号のドライアイスが崩れゆく夕刻、罅割れた境界線を撫でるのは音階の無い四弦だと__火を放たれた花火と踊る記憶、鍵の掛からない空白の窓辺と海岸線、裸のアイスクリームが溶けな…

308217Mintliqueur

霞鏡に霜月の縊死躰たちが映される、翡翠イロの霧中霧、私は虚ろな眼のまま、壊れた視線のままでカステラみたいな午後に浮かんでいる。氷砂糖が溶解するまで、3時のメロディーが崩壊するまで、ずっと__ 藍色の麻昼に月が熔ける針時計。308217を永続的に刻…