haiirosan's diary

散文とか

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

瓶詰地獄の島

――とある島に流れ着いた、三本のビール瓶。其々が数キロずつ離れた浜辺に打ちあがっており、一つは砂に埋もれ、もう一つは海藻や貝類と共に、そして最後の一つは打ち揚げられた鮫を捌いている最中に、それの腹の中から発見された。これらの瓶は荒波に揉まれ…

何故、朝呑むワインは旨いのか? 詩編

朝だ 誰もいない朝 誰が望む明日? 太陽見てる 目ヤニと主婦の嫌味 太陽笑う 犬の群れにパンケーキ 餓鬼の群れにボロネーゼ カプチーノ スタバ 甘い七月? 暑いのが現実で鬱 真昼間GIRL 私はペペロンチーノで殻に籠る 唐 大蒜 オリーブの調べは「絶望のパス…

台風、酩酊、廃退、退廃?

液晶に映る 雨音 風音僕は隙間を縫って ミシン目が解れたjeansを履いて(71) (85)何らかの理由!氾濫 反乱 砂漠で逆らう雨の夢NHK 深刻な申告?幸せな人 平和を貪る僕はプラカードすらーー風と雨 風邪と飴味は丸善に置かれた檸檬そっとそっと君の平穏を祈る為…

8月32日、忘却の夏 

夏に砕ける 西瓜と淡い想い 夏に溶ける 写真とアイスキャンディー あの日君は 眩しすぎて あの日僕は 腐りきってた 「プールの底 赤い靴 羽を失くした蝉の群れ 終末の夏休み 移ろう海辺 水羊羹の変色 8月32日 終わりのハジマリ」 そう、滑り堕ちる 夏の刹…

指先でなぞる、終末のアイスクリーム

「扇風機に指先を突き刺せば、私は彼女に痕をつけることが出来ると思ったの」 そうほくそ笑む彼女は、僕の目の前でチョコレート・ミント・アイスクリームを燃やしていた。 滲む赤、暗い世界 紅茶に沈む空の青 薄暮れ 紅 死体の肢体は国体辞退 藍暮れ 五月雨 …

理科室から滑空する夢

そう、僕の17歳はまさに密閉空間に自ら嬉々として入り込んだような、そんな心持であった。 外の世界よりも内なる世界。五限目、理科室で知らない誰かの好奇の内に刹那に燃え尽きる微生物のような、そんな人生しかないんだろうと、僕は図書室の窓際で涎を垂ら…