フレームアウトしたリキュールに溺れる果実は熟れて、凍結した世界に救い無き糖度を催す。 珈琲色に浮游したまま、緩やかに死を迎える角砂糖。 透明度の無い深層は、いつも名もなき殺人とコイントスの裏が煌めいていた。血のへばりついた靴裏。蹂躙されし何…
89階、垣間見のパラレル。 88階から這い上がる神の左手 87の使徒が裸足を拒否した雨の暁 包み込まれる憂鬱のワルツに、スクランブル交差点のパラソルは血に染まってゆく。 彼或いは彼女は逆さまの蝶を愛で 貴女の知っていたはずの名前を、 「ほんとうのなま…
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