四月の青が まひるに溶ける
揺らめく空と 虚ろな日々よ
海辺は赤く 夕暮れの焼死体
終わる世界と 消えゆく色彩
水槽、金魚のレプリカが浮かぶ
翡翠色、アルビノ、橙色、茜色
バッテリーゼロのスマートフォン
写される君のような僕のような 誰か
黒いドアが開かれ 行方不明者の仲間入り
手招きする少女 蒼白な灯籠
早すぎる埋葬 それとも 遅すぎた埋葬
※飛行機雲が刹那を告げる
スライドするエンドロール
世界の終わり 見上げた空
それは青く 美し過ぎて
僕は独り 立ち尽くして
消えることすら 忘れてしまう
鴉の群れが 群青に染まる
蒼い卯月と 過ぎ去る日々よ
東京は紅く 夕焼けに変死体
騒ぐ世界と 消えゆく心
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