haiirosan's diary

散文とか

IN THE FADE

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硝子の水辺、夏の幻影を催す真昼は、タクシーのフロントガラスにへばりつく緑雨を思い出させる。
雨のような影
晴れのように枯れる
笑い男の性別
ジャックダニエルの色
ジャックナイフの明滅
ジャックと豆の木は幻覚

誰もいない霊園内のタクシー 誰かを捜す霊園外のタクシー。 一蓮托生、死ぬときは皆地獄へ道連れだと云ったのは、架空の人物かそれとも

300枚の原稿。書かれていたのは白眼の鴉
黒と白 オセロ 天使と堕天使 彼の眼球忌憚
120000字で綴れる人生は、紙面の桃源に蜜柑をそっと置くようなものだ。そうライム色の瓶が囁く。

ビール券が焚書されていく。覗く影の彼は放火犯ではなく、焼け残りの数%を浚いにきたに違いない。
アルコールも紙も、火を通せば失われてしまうというのに。

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死を知るから彼女は紅く
死を視るから彼女は赤い
入り込む肉と魂、そこに意味はあるのか?
被写体の遺灰 斜線を引く日暮れの車窓
茜色は夜になっても咲き乱れ
人々は窓の外に世界の自由の終りを視る

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何でもない日記っつうか何もないだろ、なぁ120のコーラ缶

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君の炭酸が抜けたのはいつだい、とカウンセラーはいつも問う。
白い部屋 変死体
暗い部屋 焼林檎
甘く 甘く 雨が降る記憶――

彼或いは僕が思い出すのは、そうだな。
アルンハイムのお化け人形、ラヴクラフトの愛なき世界、透明に透明ヲ偽る透明なふりのピストルの行方。
意識下の巨人、ロビンソン・クルーソーが内在する群衆が渋谷スクランブルを幾千も通りすがっても、中々に死が沸騰しないのは、季節が理由だからじゃない。

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スクランブルエッグの凝固
ロッククライミングの無音
固体を好む土曜日に花火を投げこめば
彼岸花との約束を果たして死ぬことができる!
河原の葬列
終わらない石積み
少年 少女 31の机 16の花瓶
潰れたサッカーボール 渇かない心
花も湿気る 火も躊躇い傷
刻め 刻め 何もなくも空がある24

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グレープの空にフルーツはなく
紫に先はなく
君は泣く
私は――

紙皿で輪投げしても終わる気配の無い世界

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バーベキュー 、バーカウンのラウンジと区別のつかない原宿駅前の変死体。

彼或は彼女に問うタウンページまたはタウンワークの1085263514790215635941に偶数奇数の配列を問いたいねとクールを装って嘯く俺の彼氏は、紛れもねえ新品レンジャーの一員。

私が日本酒を求めている此処は、砂漠のプールサイドなのか、それとも快楽のパチンコスローダウンタウンなのか。
私にはどうにも解せず、どうやらマムシの解毒剤は本土には置いていないらしく、リスクにアスクすることが出来ないのは国民性のみならず、常に長靴に注射器を持ち歩いていたら職質更迭モンじゃないかっていう常識かららしい。
唐揚げ曰茹でブダペストの陥落、ベルリン東西なんて左利きか右利きかって、IPA攻勢からのラガービールの不意討ちみたいなもんだろ。

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優性説、功利主義が紅く、空が焼死した世界
皿のない二つの目玉焼きを背に乗せ、ポルトガルパンのかけらを殺そうとしている、メロンパン
糖質の夏は溶けることしか考えられない
縁日の金魚は窓際族になれるのか?
水槽の金魚は視姦に耐えられるのか

果てしない死
果てしない詩
だらしない胃

巡り巡って問う黄身の名は、狂えるトリエスタンだとウエスタンポニーバニーバニラファッジ

瓜という百合の偽証罪に西瓜の追悼

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スイカバー、此処にはcocoaの邪道竜胆餓鬼道の甘味しかない

甘美なる死、完備する死体、霊安室107 8に蜂がたかる様を見て、僕はクマンバチか蜜蜂か密葬したいとすがりつく君の姿見に影しか遺したくない。

瓜が萎える冬の南国の牢獄。
1 2 3 4 5 6 7 で呼ばれる七つの大罪
然して、菓子のリストにラムネ菓子がないから僕は胸焼け。
カウンセラーに捧ぐ熔鉱炉
君が死んだ痕跡をなくせれば、
僕が死に行く軌跡も無くせるだろう?
売れない詩
売り物の死
対義語と類義語がEven Flow
ラッパーは田舎にもいるし
タッパーに詰めるのはパーティーの残り物だけじゃない
僕らはシンデレラじゃないから
僕らはこの街で業火に包まれている
放火の午後1時
老化した心に気づく盲目と猛火は真夏日に隠される9月の頭 オレンジの腐敗 蜜柑の落第 見つかることに畏れ 魔がさす逢魔ヶ時は遠く 遠く
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靴を亡くしたシンデレラの死
金魚の変死体が浮遊することも忘れ
あわない靴と平行世界の夢は水深50米で視た夕暮れと幾何学模様の中で微睡む秋口。

笛ラムネぴっひゃらピ~彼ぴっぴ~

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笛ラムネをハメルーンの笛吹の如くぴーひゃらぴーひゃら頭ぱっぱっぱば♪
そう書きながら、ぱをぽに書きそうになった事実。
然し、座布団の下の星飛馬。
カツ丼の上は九条葱入り
殺害の報酬は採集済の黒揚羽
蝶 丁 半 DONのロンよりローンが気になる春
お菓子はやっぱふ菓子やろ!
太るぞ太るぞ太るぞ太るぞ~
膨れっ面膨れっ面笛ラムネ膨れっ面
不意討ち不意討ち笛ラムネ不意討ち
FFFfFfな能力値
呪詛の如く幽かな天使の梯子村八分
腹八分でいられないイラク派兵。

で、疑惑しかない蠱惑の1,993,000
数字を言語に、『無題』というタイトルのアート性だ?ぁぁぁぁぁの五人囃子。

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ビー玉のノスタルジア
アンダルシアが呑む赤玉
埼玉のチアノーゼにノイローゼ
奥多摩のテーゼは残酷というより温厚
笛太鼓、幼児退行、中学退校
金魚の蠢く縁日
白日の下にアルビノルアー

「お前、、中卒じゃねえかよ!」
そんな禿げの彼方からからからかなクレイモア地雷的な無差別罵声すら、池袋東口では届かない。西口では中華料理シンドロームと共に届くけど。
ところで、私が今食べたいのは中華丼だ。あのぼやけた味、冷めたら不味いから熱いうちに味わわないと駄目じゃないとは、ワタシみたいな冷血な冷製人形に云われても困惑するしかない。
うずらの爆発。木耳は細切りでガッカリ。

そして、私はもう笛ラムネ以外は食べたくないと、中華料理店前で誓ったのだ。

She Hate Laid Blue

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ブックカバーの青 安眠の青 朝明けすら青

夜半の涅槃 台詞は黒目しかない囲碁と井戸の中の君の爪を案ずる程度にはセピア色
水は青でもなく
水は緑でもなく
水は土色であるか?
水は透明のありか
その対価に青空を等価交換したこの世界を、

変換する針時計に円転する画伯ノパレット
改変する梅の木に咲く桜
落雁の色彩に青は無い
吁 青空
青い鳥の迫害 鶯が嘆く世界
Blurred Border
酪陽に太陽が笑いかけたせいで彼は死んだ

ボタンを押すのは誰か
ボンタン飴の最期を看とるのは13歳の少女
青く春 苦肉の策の菜食主義者
14を刻む時に零が軋み 丑三つ時にいみじくもみじめなしゅらのせつな
牛のいない午後 後ろ向きな午前

此処で彼女があ~わをんまでの幾樂模様に色褪せた単語群を、少女は(羊の群れ)と嘲っていた。

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動脈血で絵をゑガク夕暮レ時

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茜色の朝日が見える頃、懲役に服す鴉が凝固する。
黒のマントが閉じる時
ランドセルが黒から赤に変わる時
夕のこども達は正体を喪う

灰色のアスファルトは永遠に続く墓石のようだ

路傍の白菊は白骨死体にみえる
路傍の黒百合は焼死体にみえる
路傍の紫陽花は綺麗な花火にみえる
路傍の自転車は1982に視た

サイレンが鳴る サイレント痙攣する三毛猫
蝶が食す夢 羽根をもがれ 残る流線型
蝶が食す君 夢か現か 手首の痣 爪の無いサッカー
痛みもなくキーパー
傷みもないバーガー
延びる影の首がなくても 少年達は気にしない
延びる影の中に彼がいても 少女達は気にしない

電柱、影のモニュメント、陰鬱の誇張
脹れるのは気球からみたカッパドキアの夢
爆撃する内面高度高架下で起きる放火の魔が差す
燃え上がる空
気球の気胸でもタバコは止められない夏
バリアリーフには、葉もリリィもいないけれど
私には最初から何もいない場所で笑っているだけだからいつまでも誰もいない美術室で見る夢はリボルバー拳銃と向日葵畑と削いだ片耳から流れる夕暮れと赤の絵具が水に溶ける場面だった。