haiirosan's diary

散文とか

動脈血で絵をゑガク夕暮レ時

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茜色の朝日が見える頃、懲役に服す鴉が凝固する。
黒のマントが閉じる時
ランドセルが黒から赤に変わる時
夕のこども達は正体を喪う

灰色のアスファルトは永遠に続く墓石のようだ

路傍の白菊は白骨死体にみえる
路傍の黒百合は焼死体にみえる
路傍の紫陽花は綺麗な花火にみえる
路傍の自転車は1982に視た

サイレンが鳴る サイレント痙攣する三毛猫
蝶が食す夢 羽根をもがれ 残る流線型
蝶が食す君 夢か現か 手首の痣 爪の無いサッカー
痛みもなくキーパー
傷みもないバーガー
延びる影の首がなくても 少年達は気にしない
延びる影の中に彼がいても 少女達は気にしない

電柱、影のモニュメント、陰鬱の誇張
脹れるのは気球からみたカッパドキアの夢
爆撃する内面高度高架下で起きる放火の魔が差す
燃え上がる空
気球の気胸でもタバコは止められない夏
バリアリーフには、葉もリリィもいないけれど
私には最初から何もいない場所で笑っているだけだからいつまでも誰もいない美術室で見る夢はリボルバー拳銃と向日葵畑と削いだ片耳から流れる夕暮れと赤の絵具が水に溶ける場面だった。