haiirosan's diary

散文とか

2015-01-01から1年間の記事一覧

ライムミントの午前

午前十時、桃色の毛布の海の中、私は第七官界を彷徨しながら、私は林檎パイを一切れ、また一切れと咀嚼している。それは金曜日のバカルディ・モヒートの魅せる、淡い緑色のほろ苦い夢よりも酷く現実的であり、如何にしても心肺にへばりつく氷砂糖や林檎のシ…

ライムミントの午後

幾重にも重なる薄氷の様な甘酸っぱい生地と、少女の紫色の唇、コンビニの片隅に沈むタブレットのプラスチック、溶かす清涼と荒涼感。『アップルパイの午後』を読み終えた午後三時、群青色のカーテン、隙間から垣間見える現実の轍。私は何処からともなく流れ…

楼閣から芋けんぴをばら撒いた夢日記

――恐らく丑三つ時、聴衆が溢れ返るチャイナ・タウンにて、裸足の僕はフェンダー・ジャガーと菓子屋横丁で購入した芋けんぴ、そしてEFを無造作に詰め込んだケースを抱えて、灰色の楼閣を登っていた。 広いとも狭いとも云えない、正方形の空間。電源タップが無…

死或いは詩を刻む千字のUmpire,彼女が展望台から観た景色は確かに終わりの風景だった

これは午前一時十六分から貴女や貴方を千字クライで切り刻むfictionな散文。草履蹴散らかすビートに合わせるヴィオラ朝方休暇も労働も二ートもパートもバイトもRIDEもシューゲイザー復活どころかジャズマス引き攣れ右手首吊れ今すぐ!!さてさて「彼女」は人…

Floating Blueberry Valentine

13th Friday,殺戮と水没のラストシーンから逃れたならば、僕或いは君は血濡れたヴァレンタイン・デイを迎える。 嘘寒い二月の路上、畸形の街路樹から暴行を受けたブルーベリーの木は慎ましく、だがしとやかにその実を育んでいた。紫の狼炎、虚しくも拡がる無…

泥酔じゃがりこ、揚げたら炭になるかと思いきや?

そう、彼は憐れになる陰惨な田舎で常日頃GILBEYs VODKAの小瓶とじゃがりこ(サラダ味)を持ち歩き、場末のゲームセンターを徘徊していた。狂う様に人を殺すガンシューティング、老爺を追い詰める癌シュミレーション、狂う彼を冒すスロットゲーム、暗い彼女は…

絶望の朝に散る

小さな部屋 歯車の朝 毛布を焦がす 煙草の痕 永遠を刻む 罪悪の跡 痙攣を起こす 快楽の嘘 空腹と幻想 ペンギンショーは哀しみと喧騒に散る 冬の朝 暴かれた秘密 花瓶の百合も 腐りきって散るさ 純粋さは 零れ落ちて メリーゴーラウンド 終わりを告げる 絶望…

海辺のカフカと焼身するトランペット

焼身するトランペット 奏でる咆哮はファラリスの雄牛 投身するクラリネット 音楽室の嫉妬が彼女を打擲する 狂いそうな冬暁、マフラーとPJが悲鳴をあげるが、僕にはそれすら理解できなかった 街頭の狂騒 My bloody valentine,君が呼吸を喪った、真っ赤な外科…

氷雨は-5℃のアルコール

冬の朝、太陽は鬱になり 何時の間にか空が穢されている Smog Flogの渇き BLACK FLAGが唸るスピーカー前で転げ回る アルコールの雨 酔い彷徨う子連れの母親 車道ふらつく彼ら 赤い合羽 赫いコートは事後か事故か 酩酊する自転車が轢き逃げ 僕は知らんぷり 雨…

蜃気楼の狭間 詞

蒼く乱れる 心臓と網膜 フィルムとHOLGA 蜃気楼を映す 記憶は掠れ 全て夢中夢 明滅 あの夏 翡翠色と昏睡 君は消えた 透き通ったあの空へ 忘却 彼方 もう届かない 淡く崩れる 若さと希望 蜃気楼 すれ違う 光と陽炎 僕は消えた 浮かぶ幻に 焼却した手紙 楼台へ…

平成と昭和の狭間哀歌 二篇

最近書いた歌詞を改変してみた。以下がその二篇。 「上海のハイエースは黄泉比良坂にて横転」 狂う朝焼け サイレン、silent 頭の警告音最前線で 飛び交う鞄と悲鳴 未明に又混迷 股開く親父 東スポ マタ モザイク 小細工写真の 中緩い女の秘密の蜜紅葉と舞い…